現場リポート

現在進行中の現場進捗状況をご紹介

現場リポートでは、現在進行中の工事の様子や進捗状況を随時更新しながらご案内しています。

虎渓山 永保寺 本堂・大玄関再建/名勝庭園保存修理工事

虎渓山(こけいざん)永保寺は岐阜県多治見市にある、臨済宗南禅寺派の寺院です。
虎渓の名称は景色が中国廬山の虎渓に似ていることによるといわれています。
鎌倉時代末期の正和2年(1313年)、この地を訪れた夢窓疎石が長瀬山の幽境に庵居しこの禅寺を開創されました。夢窓の帰京後、元翁本元(げんのうほんげん)が寺観を整えたとされています。寺では元翁本元を開山とされるが、開山堂には元翁とともに夢窓の木像も祀られています。
また、寺は雲水が禅の修行に励む臨済宗南禅寺派の専門道場(虎渓僧堂)を併設しています。詳しくは虎渓山HPへ http://www.kokei.or.jp/

竣工予定日:本堂・大玄関:平成23年春 保存修理:平成24年3月
延床面積:656.36u/198.48坪
間取り:本堂・大玄関・東司
設計:(有)菅野企画設計(財)文化財建造物保存技術協会


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再建工事落慶法要

2011.6.30更新

6月18日。

遂に釈迦三尊の開眼供養と再建工事落慶法要が執り行われました。

愛らしい稚児行列と多治見少年少女合唱団による合唱が、法要に花を添えます。

真新しい本堂には、この日を祝う為に全国より200名の僧侶の方々が集いました。

この8年間、この日をどれ程待ち焦がれていたか。

寺院関係の方々はもとより参列された地元の名士

そして降りしきる雨の中、法要を外で見守る近所の方々の姿を見ると、この虎渓山永保寺がどれだけ愛されていたのかを改めて思い知ります。

前々日に準備の様子を伺いに本堂にいた時、近所の方だと思しきご老人に声を掛けられました。

話しぶりから再建工事の経緯や当社の事もご存知の様子で、最後に言葉を頂きました。

「最後までよく頑張ってくれた。本当にありがとう」と。

我々造り手にとって、最高の賛辞であると同時に我々が携わったこの御堂が

寺院の方々と地域の人々により大切に後世へ受け継がれていくと確信したのです。

そして再建された諸堂は境内の一部として、既に歴史を刻みつつあります。

虎渓山永保寺の現場レポートは今回をもちまして終了とさせて頂きます。

3年以上、この拙文をご覧いただき誠にありがとうございました。


釈迦三尊安座される

2011.5.31更新

天候も目まぐるしく変わり、虎渓山でも梅雨を迎える時期となりました。

本堂・大玄関再建工事では引渡しの完了後、永保寺の御厚意により寺院関係に向けた内覧会が開催されました。

見学に来られた方々は、木の使い方や国産木材の有様などの説明に熱心に耳を傾け、何かしら得る物があっただろうと思います。

そして本日5月31日。

念願の釈迦三尊が安座されました。

三重県の展覧会が終わると同時に仏師の江里康慧さんをはじめとする平安佛所のスタッフが自ら設置に当たります。

これで再建工事は成ったと言っても差し支えないでしょう。

仏が安置されてこその御堂です。

 これで6月18日の落慶式に向けた準備は全て整いました。

 蛇足ではありますが、テレビ放送のぎふチャンにて6月4日(土)12:00より永保寺が紹介されます。

 

最後に、観光で来たであろう年配の女性がこの三尊に手を合わせる姿が印象深く残りました。


再建工事無事完了

2011.4.27更新

桜の花も散り、虎渓山では初夏の準備を迎える気配を感じられます。

本堂・大玄関再建工事では、竣工直前に消防検査が行なわれました。

消防検査自体珍しいものではありませんが、今回の防災設備の特徴であるドレンチャーの試験も行なわれました。

ドレンチャーとは、水を噴射して水膜をつくり火災を防止する設備です。

検査が無事合格した後、遂に引渡しが行なわれました。

平成15年の悪夢のような焼失から実に8年。

こうして往年の姿を再び取り戻すことができました。

引渡しの時には、老師様と総代長より感謝と労いの言葉を掛けて頂き、逆に恐縮する一幕もありましたが、滞りなく引渡しは終了しました。

本堂・大玄関は我々の手を離れ、既に虎渓山の一部として新たな歴史を刻もうとしています。

 

私事ながら、まだ工事が完了した実感が湧きませんが

この再建工事の重圧から解放されつつあります。


付帯工事の紹介

2011.3.31更新

遂に4度目の春を虎渓山にて迎えました。

本堂・大玄関再建工事では、ご覧のようにほぼ完成といえる進捗状況になりつつあります。

今回は再建工事に伴う付帯工事の紹介です。

 

 先ずは庫裡(くり)と隠寮(いんりょう:老師様の住む部屋、建物)を結ぶ渡廊下です。

用途が用途なだけに、一般の方々の目に触れる事は恐らく無いと思われます。

廊下の下部では、庭の手入れ用に車輌が通行出来る工夫もされています。

 

続いて本堂北面の裏庭です。

以前工事中の状況を紹介しましたが、先日ほぼ完成する事ができました。

こちらも本堂の裏側にあるので、なかなか観る事は出来ないでしょう。

 

最後は井戸です。

以前発掘調査で発見された井戸跡を紹介しましたが、覚えているでしょうか?

この遺跡を残す方針で再建工事は行なわれましたが、建物内に位置する為、すぐ脇に新たに井戸を新設しました。

以上、観光で来ただけでは見る事が出来ない工事を紹介しました。

再建工事も残すところ、あと半月程度になりましたが、この現場レポートは、6月18日行なわれる落慶法要まで続ける予定です。

 

 

 

 

 


襖と畳

2011.2.26更新

冬の寒さも峠を越えて、日増しに春の気配が近づいているようです。

本堂・大玄関再建工事では、襖が現場に納められました。

最近ではあまり見掛ける事が出来ない、下貼りは七偏貼り

縁は漆塗りと、製作工程は1年以上を要した襖です。

上の写真は今回の襖の仕様(左)と主流になりつつある襖(右)との模型での比較です。

如何に手間が掛かっているかがお分かりになると思います。

また、最終工事である畳も現場に持ち込まれつつあります。

枚数はおよそ170帖。

こちらも畳床の材料である藁を揃えるまでに1年掛かりました。

現在仮敷の途中であり、最終的に敷並べるのは4月の予定です。

襖も畳も製作に膨大な手間が掛けられ、吟味した材が使用されていますが、目的は長持ちさせる為。

30年、50年、100年と経過した後に初めてその良さがわかるかもしれません。

しかしながら、それだけの労力が見ただけでは分からないのが、いささか切なく思います。


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